開発の歴史とVision
(ソルトレイク市を訪ねて)
<1>70年代初頭、DanとDonの兄弟はコンピューター工学を学ぶ学生でした。当時はまだICチップなどはなかなか手に入らない時代です。日本の企業では電卓なども一般社員が使うことがなく、そろばんが主力の時代でした。
しかしこの兄弟は、小型パソコンの開発に注目し研究を始めました。一方、別の大学では同じような研究を進めるグループがいました。やがてこのグループはApple1 という小型コンピューターの開発に成功します。このグループとはのちにAppleを創業するスティーブ・ジョブズ、スティーブ・ウォズニアックとロン・ウォンです。
一方、DanとDonの兄弟はApple1に先を越されたため、開発の矛先を当時だれも考えつかなかった「ゴルフシミュレーター」に切り替えました。そしてApple1の誕生と同じ1976年に兄弟は世界初のゴルフシミュレーターをこの世に誕生させたのです。
<2>当時はまだビデオプロジェクターなどがない時代でした。第1号シミュレーターは、昔の映画の様に映像フィルムを回しながらスクリーンに画像を映し出す方式でした。今にしてみればきわめて原始的な方法ですが、ボールの飛行曲線をスクリーンに見事に再現できるソフトウェアーをすでに組み込んでいるマシーンでした。その精度は現在の最強マシーンであるDouble Eagleに引けを取らないものです。その後あらゆる方面での改良が行われ、ついに1979年にアメリカで特許を取得することになります。
(画像はCGコースの例 グリーン上のオレンジ色は傾斜を表示しています)
<3>特許取得の最大の要因となるのが、後に紹介するOptisenseと言う弾道計測システムにあります。Optisenseはボールの初速・スピン・打出し角等の飛行情報を赤外線による3エリアで計測し、瞬時にシステムの頭脳にあたるControl Consol内のコンピューターに伝達します。コンピューター内部には膨大な量のデータが蓄積されており、得た情報に最も適切なデータを探し出してスクリーン上に軌道を描きだすシステムです。一見話だけでは普通の計測方法と思われるかもしれませんが、よくあるストロボ方式とはまったく異なるものです。
<4>当初はCGでのコースが作られていました。もちろん世界でも有名なコースばかりです。CGといってもパソコンゲームのCGではなく、3Dによる精巧なCGコースです。しかし残念ながら日本のコースは一つもありません。写真は当社がアメリカを訪れた時にスクリーン上に映し出されたCGコースをデジカメで撮影したものです。あまり良くは映っていませんが実際には驚くほど精巧にできていていました。一方、兄弟はよりリアリティーを求めて、CGから実際の写真を使ったコース作成を開始しました。一つのコースを作るには何万枚もの写真が必要となります。そしてついにCGシミュレーター「Eagle Stroke」に続き、Photo シミュレーターである「Double Eagle」が誕生するのです。世界で数あるシミュレーターの中で過去も現在もPhotoベースのゴルフシミュレーターはこの「Double Eagle」だけなのです。
<5>彼らの当初からの開発コンセプトは「リアリティー」です。世の中のシミュレーターの大多数は、ゴルフゲームソフトをベースに作られていますが、Double EagleもEagle Strokeもソフトはすべて本物のゴルフをベースに開発されています。多くのプロとあらゆるレベルのアマチュアが参加し、実際にボールを打ち、その弾道を解析しながらデータベースを構築していきました。どのシミュレーターも「自分達が世界一」というのですが、比べてみてください。ちがいは一目瞭然です。
<6>2007年に私たちは偶然にこのシミュレーターに出会い、さっそくアメリカに出向いてマシーンの性能を体験してきました。そこで彼らからこの30年以上にわたるゴルフシミュレーターの歴史と数々の話を聞くことができました。「このシミュレーターが過去も現在も未来も世界で最高のシミュレーターであり続けるための、アフターフォローも含めたトータルのサービスをお客様に提供すること」が彼ら兄弟からのリクエストでした。そこで私たちは、すべてのゴルフを真剣に愛する人々のためにこのシミュレーターを日本で展開することを約束して帰国しました。ですから、私たちのシミュレーターはゴルフを心から愛する方々に、また私たちとコンセプトが共有できる方々にのみ、販売してまいります。ゴルフシミュレータービジネスにおける必須要素は「お客様のリピート」です。これなくしてビジネスは成り立ちません。そのためにはシミュレーターがすばらしいことは当然ですが、顧客満足をすべての面で創造していかなくてはならないと考えます。あるシミュレーターで体験したことですが、アプローチがグリーンをオーバーしてラフに入ってしまいました。しばらくすると画面が勝手に動き出し、ラフにあるボールがバックスピンでグリーンに戻って来て最後にはカップインしてしまいました。あり得ない話です(ダイガ―ウッズなら別としても)。これは私たちが考える顧客満足ではありません。ゴルフ愛する方々にDouble EagleやEagle Strokeを楽しんでもらいたいのです。これも彼ら兄弟との約束の一つです。
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